2024年12月にオープンした、漫画セレクトショップ「COMISMO」にDC3が採用されました。「COMISMO」のオーナー 宇宙乃エリカさんに、サービスの立ち上げや、DC3の活用についてお伺いしました。
◆COMISMO
「COMISMO」は、「クリエイターファースト」を掲げ、漫画家の主導のもとで立ち上げられた、漫画のセレクトショップです。トレンドや商業的指示に左右されるマスマーケット向け漫画の対極に位置する、作家の魅力そのものをブランディングした、オリジナルでハイグレードなブランドコミックを、才能と情熱を漫画に注ぐクリエイターたちとともに制作・販売しています。
COMISMO 公式サイト:https://comismo10.com/
YouTube:https://www.youtube.com/@Comismo
目次
「10年後まで、長く愛されるマンガのみを扱うショップを目指す『COMISMO』」
ー 自己紹介をお願いします
漫画セレクトショップ「COMISMO」を立ち上げました、オーナー兼漫画家の宇宙乃エリカです。
「COMISMO」は、「マンガのブランドセレクトショップ」をコンセプトとした、個人オーナーが経営する電子マンガサービスです。「COMISMOに行けば面白いマンガが読める!」と思われるような、10年以上長く愛されるマンガが揃っているショップを目指しています。
また、「COMISMO」に参加いただくクリエイターの方に向けては、「クリエイターファースト」となるような高い報酬設定や、作品の制作サポートを備えています。
「『CLIP STUDIO PAINT』の細やかなアップデートが嬉しい」
ーご自身も漫画家でいらっしゃるとのことですが、いつからマンガを描き始められましたか?使用ツールについても教えていただけますでしょうか。
10年ほど前に、「CLIP STUDIO PAINT」が発売されて話題になった頃に活動を始めて、
その時からずっとCLIP STUDIO PAINTを使っています。
ー 「CLIP STUDIO PAINT」について便利だと思う機能を教えてください。
全ての機能を使いこなすのが難しいほど多機能でとても便利です。
3Dやブラシ素材を他者とシェアできるASEETSなど、他には無い機能はとても重宝しています。
さらに、AI対策としてノイズ機能への対応など、細やかなアップデートがあることも嬉しいです。
「漫画家として『こういうサービスがあれば良いのに』と感じた経験を基に構想」
ー 「COMISMO」を立ち上げようと思ったきっかけについて教えてください
インターネット上で、個人で作品を発表する環境や技術は整ってきたものの、
「ここに行ったら面白いマンガが読める」と感じる場所は、出版社が提供しているアプリサービスがほとんどで、個人で制作されたマンガを楽しむためのサービスが確立されていないと思ったことがきっかけです。
そこで、個人で発表する形を取りながらも、「ここに行ったら面白いマンガが読める」と言われるようなサービスを作りたいと思ったのが、COMISMOを立ち上げるきっかけとなりました。
ー 「COMISMO」で配信を考えているクリエイターへのアピールポイントを教えてください
COMISMOでは、専売で作品を提供いただいた場合、報酬の70%以上が作者に還元されるシステムにしています。そのため、クリエイターが作品を一つ出して、それがヒットすれば、しっかりと生計を立てられる仕組みになっています。
また、SNSやYouTubeを活用した宣伝業務や、コラボ依頼の窓口業務など、従来の「エージェント」に近い役割もCOMISMOが担う予定です。
さらに、10年愛されるためのマンガの制作をサポートするサービスとして、アシスタントや、COMISMOで「コーチ」と呼んでいる選任のスタッフ・編集者のような業務をやってくれる方々との「マッチングサービス」も展開していきます。
ー 「COMISMO」のマッチングサービスの詳細について伺えますか?
アシスタントのマッチングについては、COMISMOが面接を行ったアシスタント希望者と、クリエイターがマッチングできるDiscordのコミュニティを作成しました。
このコミュニティに参加するアシスタント希望者は、COMISMO側でポートフォリオを見て一度面接を行い、一定のクオリティが担保され、かつ責任感を持って仕事をしたいと感じている方のみを選抜しています。
マッチングのお声かけや対価のやりとりは個人間で行っていただきますが、COMISMO側では作業や報酬に関するトラブルを防止するために、利用規約を設けています。
次に、コーチのマッチングについては、私が運営する「COMISMO ACADEMY」という別ショップで提供している、10年後も愛されるマンガの描き方を体系化した、「ブランドコミック講座」という漫画講座をベースに、ノウハウを習得していただいた方を「コーチ」としています。
コーチはその講座をもとに、作品制作のサポートを行います。
マニュアルに基づいてサポートを行うので、フィードバックのクオリティが人によって左右されず、また、クリエイターもコーチも、「10年愛される漫画」という共通言語をもとに作品を作ることができます。
どちらのマッチングサービスも、あくまで個人対個人という形ですので、対等な関係のもとやり取りをしていただけます。
これらのサポートは、私自身が漫画家として働く中で『こういうサービスがあれば良いのに』と感じた経験を基に構想したものです。『漫画家に本当に必要なサポート』を提供することをコンセプトに、クリエイターの方々にとってより良い環境を実現したいと考えています。
ー 「COMISMO」の他サービスとは違うポイントについて教えて下さい
私はビジネス関係の勉強も好きで、漫画家だけでなく実際に事務から営業まで様々な業種で働いた経験があります。そのため、クリエイターの気持ちを理解しつつ、ビジネスの視点も身につけた人が提供しているサービスであることも大きな特徴だと思っています。
クリエイターも大切にしつつ、サービスとして必要な要素を理解している上で読者に届けるためのマーケティングやシステム作りにも妥協せずに取り組んでいます。
これがCOMISMOの大きな強みです
「DC3の技術は、創作活動を支える基盤として大きな価値がある」
ー マンガコンテンツの販売で、DC3を導入いただいておりますが、「COMISMO」にDC3を採用することにした決め手は何でしょうか?
ECプラットフォーム「Shopify」への導入方法が整備されていて、個人でも導入が簡単だった点が大きな理由です。また、漫画家から高い信頼と知名度のあるセルシスのグループ会社が手掛けたソリューションであることも、採用の決め手となりました。
さらに、もし提供中のサービスが閉鎖しても、ユーザーが自身で購入したコンテンツを別のサービスに移行させることで読み続けられる点や、DC3マイルームでサービスを横断した一元管理ができる点も魅力的でした。
サービスを横断してコンテンツを一元管理できる機能は、電子書籍の登場以来、多くの人が望んできた夢の機能だと思いますので、広く普及してほしいですね。DC3が持つ、そういった今後の技術の可能性が大きな決め手になりました。
ー DC3の特徴として、高画質のコンテンツの提供や、AIクローリングの対策が挙げられます。これらの特徴について、どのように感じられますか?
これらの機能は、クリエイターにとって極めて重要かつ心強い機能だと感じています。
私自身、また周囲のクリエイターたちも、長年の技術や情熱を注いだ作品が、他者に望ましくない形で利用されるリスクに常に不安を抱えています。
そのため、SNSなどではウォーターマークを大きく重ねたり、低解像度でしか作品を公開できないケースも多く見受けられます。
DC3のように、クリエイターの作品を高画質で安全に配信し、望まない利用を抑止する仕組みは、クリエイターが安心して創作に集中できる環境を提供するものです。こうした技術は、創作活動を支える基盤として非常に大きな価値を持っていると感じます。
ー 今後、セルシスやDC3について望むことはありますか?
セルシスはCLIP STUDIO PAINTを提供しており、多くのクリエイターにとって感謝とともに頼りにされている存在だと思います。
これまでも、AIクローリング対策や細やかなアップデートなど、これまでもクリエイターの立場に立ったサービスを届けてくださり、その姿勢には私個人としても心から感謝しています。
これからも、クリエイターが安心して安心して創作に専念できる環境を提供し続けていただきたいです。
また、DC3の技術やサービスがさらに進化し、クリエイターと読者をより深くつなぐ場として広がっていくことを楽しみにしています。
ー これからDC3を使おうとしているクリエイターに向けてコメントをお願いします
新しい作品の発表方法やクリエイターとしての在り方を模索しているものの、具体的な手段が分からず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
DC3は、急速に変化する時代の中で最先端の技術を取り入れ、それを私たち個人のクリエイターでも簡単に活用できる形で提供してくださる、とても頼もしい存在だと感じています。
もし少しでも興味をお持ちでしたら、ぜひDC3を利用してみてください。そして、同じクリエイターとして、一緒に次の時代のクリエイターの在り方を切り拓いていければ嬉しいです。
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